
シフトを作成する際に、単にシフトに必要な人数をそろえるだけでなく、その日の現場をまとめるリーダーを配置することがあります。たとえば、夜勤では夜勤リーダーを1人配置し、そのほかのスタッフを通常の夜勤として割り振る場合があります。
リーダーは、その日の業務全体を見ながら、判断や調整を行う役割です。職場によっては、〇〇責任者、〇〇リーダーなど、異なる名称で呼ばれることもあります。また、リーダーは誰でも担当できるとは限りません。ある程度の経験や立場のあるスタッフだけが担当する場合も多くあります。
この記事では、シフト内にリーダーのような役割がある場合に、どのような点に注意してシフトを組めばよいかを解説します。
目次
1. シフト内のリーダーとは
シフト内のリーダーとは、同じ勤務時間帯に入るスタッフの中で、その日の現場をまとめる役割のことです。
たとえば、医療・看護の現場では、日勤リーダーや夜勤リーダーのように、勤務帯全体を見ながら、申し送り、判断、スタッフ間の調整などを担う役割があります。店舗やサービス業でも、時間帯責任者、当番責任者、シフトリーダーなど、その時間帯の現場をまとめる役割が置かれることがあります。名称は職場によって異なりますが、共通しているのは、単にそのシフトに入るだけでなく、現場全体を見て判断や調整を行う立場であるという点です。
リーダーは、ある程度の経験や判断力が求められる役割です。スタッフの配置状況を見たり、業務の進み具合を調整したり、必要に応じてほかのスタッフに指示を出したりすることもあります。そのため、通常の勤務には入れるスタッフであっても、リーダーを担当できるとは限りません。多くの場合は、経験年数、役職、業務理解などをもとに、リーダーを任せられるスタッフは限られています。新人や経験の浅いスタッフは通常の勤務には入れても、リーダーとしては配置できないことが多いです。
このように、リーダーを配置するシフトでは、「そのシフトに入れるか」だけでなく、「そのシフトの中でリーダーを担当できるか」まで考える必要があります。
2. リーダーの負担についての考え方
リーダーを配置するシフトでは、シフト全体の負担と、リーダーとしての負担を分けて考える必要があります。
たとえば、夜勤回数が全員同じくらいにそろっていても、特定のスタッフばかりが夜勤リーダーに入っている場合、そのスタッフの負担は大きくなります。通常の勤務回数だけでなく、リーダーに入った回数も集計しておくと、負担の偏りを把握しやすくなります。
ただし、リーダーの負担は回数だけでは判断しにくい場合があります。同じ1回のリーダーでも、その日のスタッフ人数、業務量、忙しさ、スタッフ構成などによって負担は変わります。リーダーが主に監督や判断のみを行う場合もあれば、プレイングマネージャーのように、現場で通常業務を行いながら全体の統括も担う場合もあります。この場合、リーダーの負担に加えて、通常業務の負担もかかります。
また、経験のあるスタッフが多い日と、新人や若手が多い日でも、リーダーにかかる負担は変わります。経験のあるスタッフが多ければ、リーダーが細かく指示しなくても現場が回りやすいかもしれません。一方で、新人や経験の浅いスタッフが多い日は、確認や指示に多くの時間を使うことになります。
特に、リーダーになって間もないスタッフをリーダーに配置する場合は、その日のスタッフ構成にも配慮した方がよいです。人員が薄い日や、経験の浅いスタッフが多い日は避け、できるだけ経験のあるスタッフが多い日や、人員に余裕がある日に配置する方が安全です。経験のあるスタッフをリーダー補佐につけるのもよいでしょう。
リーダーの回数を均等にすることは大切ですが、回数だけを見て機械的に割り振ると、実際の負担感とずれる場合があります。シフト作成では、リーダー回数の偏りを確認しながら、その日の現場の状況もあわせて考えることが重要です。
3. リーダー候補が少ない場合のシフトの組み方
リーダーを担当できるスタッフが少ない職場では、リーダー候補が不足していないかを早めに確認することが重要です。
シフト全体の人数だけを見ていると、リーダー候補の不足に気づきにくくなります。その日に勤務できるスタッフは十分にいても、リーダーに入れるスタッフが希望休を出していたり、別のシフトに入っていたりすると、リーダーを配置できないことがあります。
また、前後の勤務との関係で、リーダー候補から外れる場合もあります。夜勤のある職場であれば、リーダー候補のスタッフが夜勤明けや勤務インターバルの条件にかかり、その日はリーダーとして配置できないことがあります。
リーダーの候補が少ない日がある場合は、その日のリーダーを先に割り振る方法もあります。割り振りが難しい日や条件を先に決めておくことは、シフト作成の定石のひとつです。
4. リーダーを配置するシフトを自動で割り振る方法
リーダーはその日の現場を統括する重要な役割ですが、担当するスタッフにとっては大きな負担にもなります。リーダーを配置するシフトでは、リーダーの負担にも配慮しつつ、すべての勤務日にリーダーが配置できるようにシフトを組まなければなりません。
Assignoは、職場ごとの運用をルールとして設定し、その条件に沿ってシフトを自動で割り振るシフト作成支援アプリです。シフト内にリーダーなどの役割を設定して、スタッフの配置の条件にできます。たとえば、夜勤をリーダー1名と通常の夜勤4名に分けて、それぞれにスタッフを自動で割り振ることができます。夜勤全体としての勤務回数や勤務インターバルは共通で管理しながら、リーダーに入れるスタッフや、リーダーに入る回数を設定することも可能です。
毎月のシフト作成で苦労している場合は、このようなシフト作成アプリで作業を効率化することもひとつの方法です。
監修者:水口 泰介
アサイノ・テクノロジーズ株式会社 代表
大学病院の医師として、部署内で約60名のスタッフのシフト作成を担当した経験をもとに、シフト作成支援アプリケーションAssignoを開発。シフト作成の考え方や判断基準を整理・体系化し、誰でも使える形でノウハウを仕組み化することに取り組んでいる。