シフト作成アプリの選び方|導入前に確認すべき機能と注意点

シフト作成を毎月行っていると、「この作業をもっと楽にできるアプリはないだろうか」と感じる場面があります。勤務回数や夜勤回数の偏り、連続勤務、スタッフごとの勤務可否、役割やスキルの配置、勤務希望や休みなどの予定を確認しながらシフトを組む作業は、人数や条件が増えるほど負担が大きくなります。

シフト作成アプリと聞くと、シフトを自動で作ってくれるものをイメージする人もいるかもしれません。一方で、実際のアプリには、勤務表の入力・編集作業を楽にするもの、勤務希望を集めやすくするもの、作成したシフト表を共有しやすくするもの、条件に基づいてスタッフを自動で割り振るものなど、さまざまなタイプがあります。そのため、シフト作成アプリを選ぶときは、自分の職場で何に困っているのか、どこまでアプリに任せたいのかを整理することが大切です。

この記事では、シフト作成アプリを選ぶときに確認したい機能や、導入前に注意したいポイントを解説します。

目次

  1. シフト作成アプリは、目的に合わせて選ぶことが大切
  2. まず確認したいのは、どの作業を楽にしたいか
  3. 勤務表を作成・修正しやすいか確認する
  4. 自動割り振り機能があるか確認する
  5. 自動割り振りに必要な条件を洗い出せるか確認する
  6. 割り振れないときに見直しやすいか確認する
  7. 勤務希望の回収・シフト表の共有機能を確認する
  8. スタッフ数・料金・利用環境を確認する
  9. 自動割り振りを重視する場合のアプリ選び

1. シフト作成アプリは、目的に合わせて選ぶことが大切

シフト作成アプリを選ぶときにまず考えたいのは、「どのアプリが一番高機能か」ではなく、「自分の職場の課題に合っているか」です。機能が多いアプリでも、実際に困っている作業を解決できなければ、導入しても十分に活用できないことがあります。

多くの職場で大きな負担になりやすいのは、スタッフをどのシフトに割り振るかを考える作業です。勤務できるスタッフ、勤務回数、夜勤明け、勤務間隔、役割配置、曜日ごとの条件などを見ながら調整する必要があるため、人数や条件が増えるほど時間がかかりやすくなります。このような場合は、自動割り振りに対応したアプリを検討する価値があります。一方で、シフト割り振り自体は大きな負担ではなく、勤務希望の確認やシフト表の共有を効率化したい場合もあります。その場合は、勤務希望の回収機能や、作成したシフト表をスタッフが確認しやすい機能が役立ちます。

シフト作成アプリには、自動割り振りに対応するもの、勤務希望の回収や共有を中心とするもの、勤怠管理と一体になっているものなどがあります。どのタイプが適しているかは、職場の規模や勤務形態、現在の作成方法、困っている作業によって変わります。まずは、アプリを導入して何を楽にしたいのかを明確にすることが重要です。

2. まず確認したいのは、どの作業を効率化したいか

シフト作成には、シフトをスタッフに割り振る作業だけでなく、勤務表の準備、勤務希望や予定の確認、勤務回数の集計、完成したシフト表の共有など、複数の作業があります。ただし、それぞれの負担の大きさは同じではありません。

多くの場合、最も大きな負担になりやすいのは、シフトをスタッフに割り振る作業です。特に、スタッフ数が多い職場や、夜勤・当直、役割配置、曜日ごとの勤務可否などを考慮する職場では、複数の条件を同時に見ながらシフトを組む必要があります。一方で、勤務パターンが比較的シンプルな職場では、勤務希望の確認やシフト表の共有を効率化したいケースもあります。

効率化したい作業確認したいこと
シフトの割り振り・条件に基づいてスタッフを自動で割り振れるか
・職場のシフト作成の決まり事を反映できるか
勤務回数の集計・勤務回数、夜勤回数、休日勤務回数などを確認しやすいか
勤務表の準備・編集・勤務表を準備しやすいか
・勤務表を編集しやすいか
勤務希望・共有・勤務希望の回収をアプリ上で行えるか
・勤務表をアプリ上で共有できるか

アプリを選ぶ前に、どの作業を特に効率化したいのかを整理しておくと、必要な機能を判断しやすくなります。

3. 勤務表を作成・修正しやすいか確認する

シフト作成アプリは毎月使うものなので、勤務表を準備しやすいか、作成後に修正しやすいかも確認しておきたいポイントです。どれだけ高機能でも、毎月の準備や修正に手間がかかると、継続して使いにくくなります。

確認したいのは、月ごとの勤務表を作りやすいか、スタッフやシフトの追加・変更がしやすいか、勤務表の画面が見やすいかといった点です。スタッフ数が少ないうちは問題なくても、人数が増えると画面が見づらくなったり、修正箇所を探しにくくなったりする場合もあります。また、作成者がどの端末で作業するかも確認したいポイントです。スタッフ側はスマートフォンで確認できれば十分な場合が多い一方で、作成者側は大きな画面でシフト表を確認・編集したいことがあります。特に、人数が多い職場や複数のシフトを扱う職場では、PCやWebで作業できるかどうかが使いやすさに影響します。

勤務表は一度作って終わりではなく、勤務希望の追加、急な休み、スタッフ変更などに合わせて修正が必要になることもあります。導入前には、新規作成だけでなく、修正や再出力、共有まで含めて使いやすいかを確認しておくと安心です。

4. 自動割り振り機能があるか確認する

シフト作成アプリを探している場合、シフトの割り振りを自動化したいと考えているケースは多いでしょう。勤務できるスタッフ、勤務回数、夜勤明け、勤務間隔、役割配置、曜日ごとの条件などを考えながら、誰をどこに入れるかを決める作業は、シフト作成の中でも特に負担が大きい部分です。

ただし、シフト作成アプリといっても、すべてのアプリが自動割り振りに対応しているわけではありません。また、自動割り振りに対応していても、職場ごとの細かな条件までは反映できない場合もあります。自動割り振りを期待している場合は、単に「自動作成に対応しているか」だけではなく、「どのような条件で自動割り振りできるのか」を確認することが大切です。勤務回数の上限や下限を設定できるのか、夜勤や休日勤務の偏りを調整できるのか、特定のスタッフや役割を指定できるのか、スタッフの予定や曜日条件を考慮できるのかなど、実際の職場で必要な条件に照らして確認する必要があります。

一部の条件のみ反映できない場合は、作成後に手作業で調整できることもあります。一方で、重要な条件の多くに対応していない場合は、後から少し直すだけでは済まず、実際の運用では使いにくいこともあります。シフトは複数の条件が関係し合うため、条件を後から直そうとすると、別の条件に影響することがあるためです。自動割り振り機能がある場合でも、「自分の職場で必要な条件をどこまで扱えるか」を確認することが重要です。

5. 自動割り振りに必要な条件を洗い出せるか確認する

自動割り振りを使うには、アプリ側の機能だけでなく、自分の職場でどのような条件を考慮しているのかをある程度洗い出しておくことも大切です。難しく考えすぎる必要はありませんが、普段のシフト作成で自然に判断していることを、少し言葉にしておくとアプリを選びやすくなります。

たとえば、どのスタッフがどのシフトに入れるのか、特定のスタッフについて考慮すべき事情があるのか、特定のスキルや役職を持つスタッフを配置する必要があるのか、曜日ごとに注意すべき条件があるのか、といった内容です。これらをすべて細かく整理しておく必要はありませんが、職場で特に重要な条件が分かっていると、アプリで対応できるかを確認しやすくなります。

こうした条件の中には、普段は作成者が自然に判断しているものもあります。「このスタッフはこの勤務には入れない」「この曜日はこの役割の人が必要」「このスタッフ同士は同じシフトにしない方がよい」といった判断は、手作業では感覚的に処理できても、アプリで自動割り振りを行う場合は、条件として設定する必要があります。

アプリを導入する前に、自分の職場で特に大切にしている条件を確認しておくと、必要な機能を判断しやすくなります。

6. 割り振れないときに見直しやすいか確認する

自動割り振り機能があっても、条件によってはシフトが組めない場合があります。これは、アプリが正しく動いていないというより、設定した条件を同時に満たす配置が存在しない場合があるためです。

たとえば、必要人数に対して勤務できるスタッフが少ない場合、どのように割り振っても条件を満たせないことがあります。夜勤回数の上限が厳しすぎる場合や、勤務間隔の条件が厳しい場合も、割り振れる候補が少なくなります。特定の役割を持つスタッフが少ない場合、そのスタッフの休みなどの予定と重なるだけで、条件を満たせなくなることもあります。このようなときに、「シフトを作成できませんでした」と表示されるだけでは、作成者はどこを見直せばよいか分かりません。必要人数を見直すべきなのか、勤務間隔を調整すべきなのか、夜勤回数の上限を変更すべきなのか、特定のスタッフや役割の条件を確認すべきなのかを判断する必要があります。

そのため、自動割り振りを重視する場合は、割り振れないときに見直しやすいかも確認したいポイントです。どの条件が厳しすぎるのか、どのスタッフや日付で候補が足りないのかを確認できると、作成者は調整しやすくなります。シフト作成では、うまく組めることだけでなく、組めないときにどう調整できるかも大切です。

7. 勤務希望の回収・シフト表の共有機能を確認する

シフト作成では、スタッフの勤務希望や休みなどの予定を確認する作業も発生します。紙で希望を集めたり、メールやメッセージで受け取った内容をシフト表に転記したりしていると、確認漏れや入力ミスが起きやすくなります。スタッフ数が増えるほど、誰が希望を提出したか、どの希望を反映したかを確認する手間も大きくなります。

勤務希望をアプリ上で回収する機能がある場合、スタッフがスマートフォンなどから提出した希望を、最初から勤務表に反映した状態でシフト作成を進められます。締切を設定できるアプリであれば、希望の提出状況も管理しやすくなります。

また、作成したシフト表をアプリ上で共有できる場合は、変更内容を反映しやすいという利点があります。修正後のシフト表を再度送付したり、各スタッフに個別に連絡したりする運用では、どれが最新のシフトなのか分かりにくくなることがあります。アプリ上で共有できれば、スタッフが最新のシフトを確認しやすくなります。

スタッフ数が少ない職場や、勤務ルールが比較的シンプルな職場では、勤務希望の回収やシフト表の共有だけでも十分に便利な場合があります。

8. スタッフ数・料金・利用環境を確認する

シフト作成アプリを選ぶときは、機能だけでなく、利用条件も確認しておく必要があります。

たとえば、プランによって登録できるスタッフ数に上限がある場合、現在の人数では問題なくても、今後スタッフが増えたときに上位プランが必要になることがあります。人数ごとに料金が変わるアプリでは、スタッフ数が増えた場合の費用も確認しておくと安心です。月額料金だけでなく、初期費用、人数ごとの課金、拠点数や部署数による料金の違いも確認しておきましょう。

確認項目見るポイント
スタッフ数登録人数の上限や、人数が増えた場合の料金を確認する
料金月額料金、初期費用、人数ごとの課金を確認する
利用環境PC、スマートフォン、Webで使えるか
導入方法自分で始められるか、初期設定支援が必要か
出力・共有PDF、Excel、アプリ内共有などに対応しているか

また、作成者だけがアカウントを持てばよいのか、スタッフ用アカウントも登録が必要なのかも確認したいポイントです。アプリ内で勤務希望を回収したり、スタッフにシフト表を共有したりする場合は、スタッフ側もアプリを利用する必要があることがあります。一方で、作成者だけが使い、完成したシフト表をPDFやExcelファイルに出力して共有する使い方ができるアプリもあります。

料金だけで選ぶのではなく、必要な機能、登録できる人数、利用環境、導入のしやすさを合わせて確認することが大切です。

9. 自動割り振りを重視する場合のアプリ選び

シフト作成アプリを選ぶときは、機能の多さだけで判断するのではなく、自分の職場で何を楽にしたいのかを整理することが大切です。特に自動割り振りを重視する場合は、職場の運用に合う条件を設定できるかが重要です。

Assignoは、職場ごとの運用をルールとして設定し、その条件に沿ってシフトを自動で割り振るシフト作成支援アプリです。夜勤の翌日は明けにする、特定の役割を持つスタッフを必ず配置する、勤務回数や休日勤務の偏りを抑える、スタッフの予定がある日はシフトを入れない、といった条件を設定しながら、職場に合ったシフト作成を支援します。また、複雑な設定項目を一つずつ探すのではなく、職場で実現したい運用から設定を進めやすいことを重視しています。

シフト割り振りがうまくいかない場合には、どの条件を見直せば割り振りやすくなるかを確認できます。勤務希望の回収や勤務表のアプリ内共有にも対応していますが、それらを使わず、作成した勤務表をPDFやExcelファイルに出力して運用することもできます。

監修者:水口 泰介
アサイノ・テクノロジーズ株式会社 代表

大学病院の医師として、部署内で約60名のスタッフのシフト作成を担当した経験をもとに、シフト作成支援アプリケーションAssignoを開発。シフト作成の考え方や判断基準を整理・体系化し、誰でも使える形でノウハウを仕組み化することに取り組んでいる。

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